ブーツとビンディングの相性・組み合わせ比較表！フレックスやブランドごとに解説

スノーボードにおいてブーツとビンディングは、足元を固定するための接点となる重要なギアです。さまざまなブランドから、個人のレベルや滑走スタイルに適した性能のラインナップが販売されています。

ブーツとビンディングは、自分のレベルや滑走スタイルに適したフレックス(硬さ)に着目して選ぶことが多いですが、実はブーツとビンディング同士の相性(組み合わせ)も非常に重要です。

相性の悪いブーツとビンディングを無理に装着すると、スノーボードの操作性や快適性に大きく影響し、パフォーマンスを最大に発揮できません。

　

この記事では、ブーツとビンディングのフレックス(硬さ)やブランドの適切な相性について解説します。組み合わせの比較表つきでわかりやすく解説しますので、ブーツやビンディング選びの参考になれば嬉しいです。

ブーツとビンディングの相性の重要性

ブーツとビンディングの相性は、スノーボードのパフォーマンスや安全性に直接影響を与えるため、非常に重要です。相性が悪いブーツとビンディングの組み合わせの場合、スノーボードに以下の影響を及ぼします。

ブーツとビンディングが適切にフィットしないと、足の力がボードに伝わる効率が悪くなり、板のコントロール性や滑走パフォーマンスの低下につながります。足に圧迫感があったり、逆に緩すぎて動いたりすると、スノーボードを快適に楽しめません。

相性が悪いと足に余計な力が入り、無駄な筋肉や体力を使うことになるため、疲労も溜まりやすくなります。衝突や転倒リスクも高まり、重大な怪我につながる可能性も高まります。

相性の良いブーツとビンディングを装着することで、スノーボードのパフォーマンス全体が向上し、快適かつ安全に楽しめるようになります。

ブーツとビンディングの相性とは？

ブーツとビンディングの相性には、以下3つの観点があります。

フレックス同士の相性

フレックス(硬さ・柔らかさ)の相性とは、例えば「硬めのビンディングに柔らかめのブーツを組み合わせる」など、ギアのフレックス同士の相性のことです。

フレックスとは、ギアの「硬さ・柔らかさ」のことです。ブーツとビンディングにはそれぞれフレックスが定められており、滑走スタイルに適したフレックスを選ぶ必要があります。

フレックスの相性が良いと、ブーツとビンディングの感覚が一体化し、スノーボードの操作性が向上します。ブーツとビンディングを選ぶ際は、それぞれのフレックス同士の相性を意識することが重要です。

形状(フィット感)の相性

ブーツとビンディングにはさまざまな種類がありますが、製品によって形状やサイズ感が微妙に異なります。ブーツは、つま先やカカトの丸み、ソールの幅などが製品モデルによって異なります。ビンディングにおいては、ベースプレートやハイバックの形状・サイズ感、ストラップの位置などが異なります。

それぞれの形状が合わない場合、足がビンディングの中で動いたり、動きが制限されたりする可能性があります。フィット感が悪い状態では最高のパフォーマンスを発揮できません。ブーツとビンディングを選ぶ際は、それぞれの形状が適切にフィットするか確認してください。

ブランド同士の相性

スノーボードのブーツとビンディングは、さまざまなブランドから製造・販売されています。　ブランドごとに製品設計やテクノロジーが異なり、形状やサイズ感も変わるため、ブランド同士の相性が悪い場合はうまくフィットしない可能性があります。

例えばブランドAのブーツは足幅が広く、ブランドBのブーツは細身の設計という場合です。ビンディングの形状やストラップの装着性もさまざまです。

さらに1つのビンディングから、さまざまな滑走スタイルに適した複数のラインナップが展開されているので、製品モデルによって相性が変わる場合もあります。ブーツとビンディングのブランドを選ぶ際は、ブランド同士の相性だけでなく、製品モデル同士の相性も考えることが大切です。

ブーツとビンディングの相性の確認方法

ブーツとビンディングの相性・組み合わせについて、以下3点の確認方法を解説します。

フレックスの適切な組み合わせ

フレックスの相性は結論からいうと、同じフレックスで合わせておけば問題ないです。近いフレックスになるほど相性が良くなり、逆に異なるフレックスになるほど相性が悪くなります。

ブーツとビンディングのフレックス同士の最適な組み合わせは、以下のとおりです。

		ビンディング
		ソフト	ミドル	ハード
ブーツ	ソフト
	ミドル
	ハード

• ソフト = ソフトフレックス(柔らかめ)
• ミドル = ミドルフレックス(中間)
• ハード = ハードフレックス(硬め)

　

それぞれのフレックスは自分のやりたい技や目指す滑走スタイルに合わせて選ぶ必要があります。

　

形状(フィット感)の相性の確かめ方

ブーツとビンディングの形状の相性を確かめるには、実際にブーツをビンディングに装着して確認します。正しくフィットしているか確認する方法は以下の2ステップです。

多くのビンディングはヒールカップを前後に移動して調整できるようになっているので、ある程度はセッティングでフィット感を調整できます。

調節してもどうしても上手くフィットしないのであれば、ブーツとビンディングの相性が悪いです。相性が悪い場合はどうしようもないので、ブーツかビンディングのモデルを変更してください。

ブランド同士の相性

ブーツやビンディングはブランドによって形状やサイズ感が微妙に異なるため、ブランド同士にも相性があります。ブランド同士の相性が悪いと、サイズが同じであっても上手くフィットしません。

ブランド同士の相性とは、例えば「ブランドAのブーツとブランドBのビンディングは相性が悪い」など、別々のブランド同士の相性のことです。

　

まず、ブーツとビンディングを同じブランドに揃えれば相性は間違いないことは確実です。別々のブランド同士の相性(フィット感)は、個人の感覚や滑走スタイルにもよるので、はっきりと決められません。ブランドのモデルによっても変わり、ブランド同士の組み合わせの数が多すぎるので確認してもキリがありません。

ブーツのみ、またはビンディングのみしか製造していないブランドもあるので、結局のところは実際にブーツを履いてビンディングに装着し、相性やフィット感を確かめるのが確実です。

ブランド同士の相性については、よほどマイナーなブランドでないかぎり気にしなくても大丈夫です。最近の製品は他ブランドともフィットするように作られており、ある程度の互換性はあります。ビンディング側のセッティングである程度の調整も可能です。

　

ブーツとビンディンのおすすめブランドについては、以下の記事でそれぞれ紹介しています。

　

ブーツとビンディングのサイズ表記に注意！

スノーボードのブーツとビンディングは、ブランドによってサイズ表記が異なる場合もあるので注意してください。サイズ表記が同じ場合でも、実際に履いたときのサイズ感がブランドによって違うこともあります。サイズ表記だけ確認して選ぶのではなく、実際に履いてみてフィット感や相性を確かめることが重要です。

ブーツのサイズ表記：「cm」「US」「UK」

スノーボードのブーツは、ブランドによって「cm」「US」「UK」などのようにサイズ表記が異なります。海外製のブーツの場合、サイズ表記が「cm」ではなく「US」や「UK」表記の場合が多いので注意しましょう。

それぞれのサイズ表記の対応表は以下のとおりです。

表記	数値
cm	25	25.5	26	26.5	27	27.5	28
US	7	7.5	8	8.5	9	9.5	10
UK	6	6.5	7	7.5	8	8.5	9

ブーツのサイズ表記が、USサイズで「８」と表記されていた場合、サイズは「26cm」です。(28cmだと間違わないように注意しましょう)

「US」と「UK」のサイズ表記は似ていますが、同じ表記でも約1cm変わるので見間違えないように注意してください。

　

ビンディングのサイズ表記

ビンディングはブーツのように細かくサイズが分かれていません。サイズ表記は「S、M、L」や「S/M、M/L」など、ブランドによって表記が異なり、ブーツの対応サイズも変わります。

例えば、UNIONのビンディングは「S」 = 23〜26cm、「M」 = 25〜28cm、「L」 = 28cm〜となり、ブランドによって対応サイズ幅も異なります。

セッティングである程度の調整も可能ですが、実際にブーツを履いて装着し、サイズ感を確認してみてください。

ビンディングのスタンス幅と角度も重要

スノーボードでは、いくら相性の良いギアを揃えても、自分のやりたい滑走スタイルやレベルに適したビンディングのスタンスに調整しないと、実力を最大に発揮できません。

ビンディングのスタンスとは、左右のビンディング同士の長さ(距離)と、それぞれの角度のことです。

　

スタンス幅や角度を少し変えるだけで、スノーボードの快適性やコントロール性が大きく変わります。スノーボードのスキルを高めるうえで、ビンディングのスタンスは非常に重要です。スタンスの調整方法やスタイル別の決め方については、以下の記事で詳しく解説しました。

まとめ：相性が良ければスノーボードを快適に楽しめる

ブーツとビンディングの組み合わせは、フレックス(硬さ・柔らかさ)や形状(フィット感)、ブランド同士の相性を考慮する必要があります。相性や組み合わせが悪いと、スノーボードのパフォーマンスや快適さが低下します。

逆にブーツとビンディングの相性がピッタリで、フィット感やホールド感が抜群に良い場合、それぞれの性能が多少低くてもパフォーマンスを最大に高められます。

ギア同士の相性は、スノーボードスキルの上達スピードにも影響を及ぼすので、それぞれのギア単体の性能だけでなく、組み合わせや相性もしっかりと確認して選ぶことが重要です。